大雪や大雨の前によく聞く「警報級の可能性」とは?
こんにちは。
レスキューナウ ブログ担当です。
関東甲信越と北陸地方で記録的な大雪となりました。
その大雪に関する天気予報や報道で「警報級の可能性」という言葉がよく使われていました。
さて、その「警報級の可能性」とは、一体何で、どんな時に用いられるのでしょうか?
そもそも「注意報」と「警報」
大雪だけでなく、大雨や洪水、暴風や波浪など、気象庁は「注意報」や「警報」を発表しています。こう書くと分かりにくいですが、「大雨注意報」「波浪警報」というフレーズにすると、聞き覚えがあるのではないでしょうか?
この警報が出る可能性について伝えるものが「警報級の可能性」です。
「高」と「中」がある警報級の可能性
気象庁では「早期注意情報(警報級の可能性)」として発表しています。さらに、この可能性を「高」と「中」の二段階に分けて発表しています。
5日先までに、警報級の現象が予想される場合で、可能性が高い場合は「高」を、可能性が高くはないが一定程度認められる場合に「中」を、それぞれ発表します。
※現在発表中の「早期注意情報(警報級の可能性)」は、こちらから確認できます。
リンクを開くと、各都道府県(北海道と沖縄は地方)から市町村ごとに情報が見られます。
早期注意情報(警報級の可能性)の発表を読み解く
では、実際に気象庁が発表する内容を見てみます。
テレビなどの天気予報や報道もこの発表をもとにしており、基本的に天気予報とともに発表されています。
(厳密には「翌日まで」と「2日先から5日先まで」では、発表のされ方が異なるのですが、いわゆる明日までの天気予報と、週間天気予報の違いと考えてください)
気象庁サイト 知識・解説 「早期注意情報(警報級の可能性)」より引用
きょうは12月3日だとします。引用した表によると、きょうの夜から明け方まで、大雨警報が発表される可能性が「中」とされています。また、あす朝から暴風、波浪の警報警報が発表される可能性が「高」となっています。
雨が止むと、急に風と波が強まるのかもしれません。
その後、警報級の可能性は一旦消えますが、再び3日先に暴風と波浪は「中」、さらに4日先には「高」となり、この日は大雨も「中」として発表されています。
一旦落ち着く暴風と波浪が、再び強くなり、警報が発表される可能性も高いという状況です。
警報級の可能性が発表されたらどうする?
翌日までに警報級の可能性「高」が発表された場合には、天候が、命に危険が及ぶような状態になる可能性が高いことを示しています。天気予報、注意報警報はもちろん、自治体が発表する避難情報や、大雨ならば河川の氾濫に警戒する必要があります。
翌日までに「中」が発表されていたり、2日先以降に「高」または「中」が発表されていた場合には、心構えを高める必要がある、とされています。
「心構えを高める」というのは、具体的には「最新の防災気象情報に留意する」とされています。つまり、情報を集めて気をつけておこう、という段階です。
しかし、数時間~数日後に警報が発表される可能性がある訳ですから、避難について考えたり、準備を始めておきたいですね。
(参考文献)
「早期注意情報(警報級の可能性)」気象庁サイト 知識・解説(気象庁)
気象情報 (警報・注意報に先立つ注意喚起や警報・注意報の補足など)気象庁サイト 知識・解説(気象庁)
避難はいつ、どこに?(首相官邸)
※2021年11月より「今後の雪(降雪短時間予報)」が運用開始、2021年12月より「顕著な大雪に関する気象情報」の拡大運用が開始しました。詳細は下記からご覧ください。