第13回 オフィス防災EXPO「傾向と対策」編
■この記事の情報は、2019年5月27日現在の情報です。
今年もオフィス防災EXPOの時期が近づいてきました。 レスキューナウも出展します。
2019年5月29日(水)から31日(金)まで、会場は東京ビッグサイト青海(あおみ)展示棟です(時期、会場ともに今年は変更されています)。
・・・とはいえ、たくさんの出展があるオフィス防災EXPO、限られた時間でどこを回ろうか、考えている方も多いのではないでしょうか。 実はブログ担当も、同じように頭を悩ましています。 そこで今回、レスキューナウ ブログでは、皆様に代わって企業の防災・危機管理担当者目線で、注目したい出展社などオフィス防災EXPO の「傾向と対策」をまとめてみました。
この記事の目次[非表示]
- 1.1. 備蓄・防災用品
- 1.1.1-1. 食料品の備蓄
- 1.2.1-2. 物の備蓄
- 1.3.1-3. 防災用品
- 2.2. BCP・安否確認・情報収集
- 2.1.2-1. BCPでは新たなサービスも
- 2.2.2-2. 安否確認・情報収集
- 2.3.2-3. その他
1. 備蓄・防災用品
備蓄品は、大きく食料の備蓄と物の備蓄に分かれています。 まずは食料品の備蓄からチェックします。
1-1. 食料品の備蓄
備蓄用の食品といえばアルファ化米や缶詰という印象ですが、レトルトタイプなど多様化してきました。 ボローニャ、尾西食品、ホリカフーズといった定番ともいえる備蓄品メーカーの他に、江崎グリコなど食品メーカーが防災備蓄品を出品しています。いかにもな防災食ばかりでなく、いつも食べているおやつも備蓄品になるのですね。
そして備蓄期間の長期化。これまで5年というイメージだった備蓄期間が、7年など長期に渡って備蓄可能とした商品も出てきました。 「食べ物」という、ある意味で変化を求められない備蓄品でも、確実に変化している、という印象です。
この他、食品メーカーの他に、デパート(そごう・西武)の外商部門も備蓄品を出展しています。備蓄品のみを発注する場合には選択肢かもしれません。 変わったところでは、備蓄用の液体ハミガキという商品もありました。
1-2. 物の備蓄
物の備蓄では、トイレ、浄水器、備蓄用毛布といった災害時の衛生や健康に直結する定番品の他に、非常時の事業継続を狙った製品も出ています。 ファシルなど、車載用に特化し食料やトイレなどをまとめてセットにした災害備蓄品を扱うメーカーも出展しています。
今回目立つのは、非常用電源関係。このジャンルも多様化してきており、従来多かったガソリンエンジン式の発動発電機の他に、化学反応を用いた発電機や、大容量蓄電池の出品も見られます。
とりわけ今回は大容量蓄電池の出展が多く、代理店の他に、製造国の中国からメーカーが直接の出展もありました。ノートPCはもちろん、スマホが非常時の情報収集や事業継続に欠かせない存在となってきた昨今、身の安全を確保した次に求められるのが電源なのですね。
そして電源の次に確保したい非常時の通信。衛星回線電話を出展するソフトバンク、パケット無線機のテレネットなど、通常の電話回線が途絶した場合に備える商品が出展されています。
1-3. 防災用品
次に備蓄とは少し毛色が違いますが、予め備えておくという意味では同じ防災用品の出展を見てみます。
このジャンルで目立つのがAED。海外製品の代理店や、国内メーカーの日本光電工業も出展しています。設置するところまでは良いとして、その後の経年に伴うメンテンナンスや使用後のケアがAED選定のポイントでしょうか。
転倒防止器具や、ガラス飛散防止フィルムも、オフィスの安全確保に求められます。中には器具を販売するだけでなく、施工まで一括して行う会社もありました。
この他、担架などの救助用品、地震後などの脱出用工具、車椅子など介護を必要とする人のための避難器具を扱うメーカーが出展しています。
2. BCP・安否確認・情報収集
2-1. BCPでは新たなサービスも
今回、新しいサービスとして増えてきたのが、三和エナジー、日本BCPが扱う災害時の燃料供給サービス。燃料の供給、販売を行っていた会社が最近力を入れているサービスです。契約しておけば災害時に確保して供給してくれる、従来であれば自前で行っていた備蓄を請け負ってくれるサービスです。
2-2. 安否確認・情報収集
安否確認システムも、サイボウズスタートアップス、パスカル、アドテクニカなど、弊社を加えて6社が出展しています。地図を用いての災害BCP支援サービスも増えてきました。
(弊社レスキューナウも、大変好評頂いているレスキューWebマップに被害状況集約ツール「ステータスChecker」を連携した新サービスを出展します)
2-3. その他
この他、同時開催されている働き方改革EXPOやオフィスサービスEXPOにも「災害対策」「防災」などをキーワードに数社が出展しています。例を挙げると、働き方改革EXPOに出展する日立システムズは初動行動の支援キットを、オフィスサービスEXPOに出展するJTBは災害時の事業拠点移転のサービスを出展しています。
このほか、リコーは災害時はもちろん通常時の情報共有にとても有効なインタラクティブホワイトボード(IWB)を出展しています。聞いたところによるとオフィスや災害対策本部での導入が大変進んでいるようです。展示会の名称にとらわれずに探すと、ニーズに合った商品を提供する出展者に出会えるのではないでしょうか。
明日5月28日は、いよいよ開催前日。今回から会場となった、東京テレポート駅前の「東京ビッグサイト青海(あおみ)展示棟」の下見特集です。明日の夕方に更新しますので、退勤前にぜひご一読いただければ幸いです。
第13回オフィス防災EXPO(主催者サイト) https://www.bousai-expo.jp/ja-jp.html