雪に関する災害
こんにちは。
レスキューナウ ブログ担当です。
先週の2020年11月3日、北海道の最北端稚内市で初雪が観測されました。気象台が観測する地点では、この冬で初めて雪です(無人の地点では、既に内陸部の倶知安町で10月30日に観測)。
北海道・稚内で初雪 平年より16日遅い(共同通信)
東京では、暑さを感じる日もあった先週でしたが、北海道ではもう雪が降っていたのですね。
そこで、気になる「雪に関する災害」を、近年レスキューナウが配信した災害レポートから挙げてみます。
「災害レポート」とは?
レスキューナウでは、一定規模以上の災害が発生した際、初動判断に必要な被害情報をまとめて提供する災害レポートを発行するサービスを提供しています。大雪だけでなく、風水害や震度5弱以上の地震が発生した場合などに発行されます。
また、災害発生後だけでなく、台風が日本列島に接近・上陸する可能性がある場合など、災害発生が予測される場合にも発行されます。
どのような災害があったのか?
過去に発行された災害レポートを参照すると、主に以下のような災害が発生しています。
・交通機関の停止
・家屋の損壊
・雪崩
・浸水
・ライフラインの停止(電気、電話)
・孤立
・立ち往生
・雪下ろしでの転落
・一酸化炭素中毒
これらは、それぞれが個別に発生するのではなく、連鎖的に起こっています。
雪の災害が発生すると…
国道の立ち往生で一酸化炭素中毒
大規模な降雪で発生してしまう代表的な災害が、雪による幹線道路の立ち往生です。普段ならば上り下りできる峠道で、車が動けなくなって立ち往生してしまう、というパターンです。
当然、車が立ち往生すれば、ドライバーもその場から身動きが取れなくなります。短時間で済めばよいのですが、長時間に渡り、なおかつ夜を迎えるとどうなるのでしょうか。
110番や119番へ連絡しても、広範囲で通報が相次ぎ、救助に来られない、という場合もあります。
また、立ち往生でよく起きるのが一酸化炭素中毒。
車のエンジンを掛けておいたままで寝てしまい、雪で排気口が埋まり、排気ガスが逆流して、一酸化炭素が充満してしまう、という事故です。
雪崩による通行止めで孤立とライフラインの停止
道路で雪崩が発生し、山奥の村につながる道路が寸断…いかにもありそうな災害ですが、大雪となると、意外にに大きな道も寸断されてしまう、という場合もあります。
また、道路に並行して設置されている電気や電話の電線。これも雪崩で道路とともに切断されてしまう、という例も多いようです。
「孤立した、と連絡をしようにも電話も通じない」という場合があるのです。
孤立した場合、物資の補給や急病人が発生した場合の対応も困難ですが、精神的な不安も高まります。
交通網の寸断と物資の不足
近年、物流も広域化していて、道路が通行止めとなれば食料品や日用品も入ってこなくなる、という場合もあります。
雪による災害は、長引く場合もあります。
災害の被害に事前の準備を
もし、車が立ち往生したら。車の中への食料や暖の取れるものの備蓄や、いざという時の連絡手段などがあれば助かります。
雪による災害は、北日本だけでなく、時に関東や東海などでも発生します。
もうあと一歩で冬、今から備えをしておきたいですね。