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【災害が起きた時】「避難をする」とは?

■この記事の情報は、2020年4月30日現在の情報です。

この記事の目次[非表示]

  1. 1.避難行動には3つのパターンがある
  2. 2.指定緊急避難場所への立ち退き避難とは?
  3. 3.「近隣の安全な場所」への立ち退き避難とは?
  4. 4.「屋内安全確保」とは?
  5. 5.まとめ

こんにちは。 レスキューナウ ブログ担当です。

新型コロナウイルス感染症と避難所」という記事を投稿しました。 新型コロナウイルス感染症が流行する中で、避難所はどのような運営されるのかをまとめました。 その記事中、内閣府の「避難勧告等に関するガイドライン」で定められている避難行動について挙げました。

しかし、この避難行動という言葉が何を示しているのか、今回詳しく見て行きます。

避難行動には3つのパターンがある

前回記事のふりかえりですが、「避難をする」と一口に言っても、以下のような避難のパターンがあります。

  1. 指定緊急避難場所への立ち退き避難
  2. 「近隣の安全な場所」(近隣のより安全な場所・建物等)への立ち退き避難
  3. 「屋内安全確保」(その時点に居る建物内において、より安全な部屋等への移動)

この3つがどういうものなのか、もう少し噛み砕いてみます。

指定緊急避難場所への立ち退き避難とは?

「何かが起きた時、地元の自治体から避難が呼びかけられた。準備しておいたリュックに身の回り物を持って、近所の集会場へ…」

よくある避難のイメージですが、1の「指定緊急避難場所への立ち退き避難」こそ、よくイメージされる避難行動です。 災害が発生すると、テレビで地域の公民館、学校の体育館などに住民が避難している様子が映されますが、まさにその光景です。

しかし今回、新型コロナウイルス対策として、「感染リスクを負ってまで避難場所に行く必要はない」と言われています。 本来、基本的な原則は指定緊急避難場所への避難ですが、新型コロナウイルスの感染という問題があります。 そこで。


「近隣の安全な場所」への立ち退き避難とは?

2の「「近隣の安全な場所」(近隣のより安全な場所・建物等)への立ち退き避難」は、今回の新型コロナウイルス対策で挙げられている「安全な親戚・知人宅への避難」です。 内閣府の「避難勧告等に関するガイドライン」では、「指定緊急避難場所への移動がかえって危険な場合の、次善の避難行動」位置づけられています。

しかし今回は新型コロナウイルス対策として、こちらをなるべく選ぶよう、多くの自治体で呼びかけられています。


ポイントは、あくまでも「安全な」場所への避難であって、「親戚・知人宅への避難」ではありません。親戚・知人の家であっても、安全でなければ避難先として問題があります。 むしろ、安全であれば、親戚・知人宅以外でも問題ない、と言えます。

「川が氾濫して浸水しそうだ」という状況下、準備した上で高台の安全な温泉施設へ行き、しばらく過ごして川の水量が減った後に帰宅した、という話を聞いたことがあります。またブログ担当自身、台風時に安全なホテルへ宿泊して「避難」した経験があります。


どこが安全なのかは、事前にハザードマップなどで調べておく、必要な物を事前に準備しておくなど、日頃から準備の必要もあります。 その結果、自宅が安全であるならば、避難場所へ行く必要はありません。自宅に留まって「避難」しましょう。


首相官邸サイト「避難はいつ、どこに?」(https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/hinan.html )より引用


「屋内安全確保」とは?

「垂直避難」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。 災害発生時、指定緊急避難場所や近隣の安全な場所への避難が困難となった場合に、既に今いる家屋内で少しでも安全な場所へ移動するものです。

内閣府の「避難勧告等に関するガイドライン」では、「命が助かる可能性が少しでも高い避難行動として、やむを得ず、その時点にいる建物において、より安全な場所(例えば屋内の高いところや、場合によっては屋上も考えられる)へ移動する」とされています。


つまるところ、なんらかの事情で安全な場所へ移動できない場合に、自分の今いる場所でどうにかしよう、という考え方です。 土砂崩れが起きそうならば崖から反対側の部屋へ、浸水が発生しそうならばできるだけ上の階へ、という行動です。

もちろん上に挙げた2つの避難行動に比べて、「安全」という観点からは劣ります。 いわば最後の手段であって、このような状況に陥る前に対処しておきたいです。


まとめ

  • 指定緊急避難場所への立ち退き避難は、いわゆるよくイメージする避難だが、新型コロナウイルス対策としては感染のおそれがある。
  • 「近隣の安全な場所」への立ち退き避難は、ハザードマップなどでの事前調査や物資の準備が必要
  • 事前の調査の結果、自宅が安全な場所ならば無理に避難場所へ移動する必要はありません。
  • 「屋内安全確保」は、安全な場所へ移動できなかった場合の避難行動です。

その時々の災害状況に合わせて、より良い行動を取られてください。


さて、避難について考えると、「避難指示」「避難勧告」という言葉や、「警戒レベル」という言葉も耳にします。 今回説明した避難行動との関係は、どのようなものなのでしょうか? 後日、調べたまとめた結果をまたこのブログでご紹介したいと考えています。

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