感染防止策の最新情報
こんにちは!レスキューナウ ブログ担当です。
最近では、土日や夜間における繁華街の人出も増え、通勤電車も以前より混雑し始めています。
少しずつ外出や出社頻度が上がっている今だからこそ、改めて感染防止策をまとめてみました。
2022年に入り変化があった部分も含めてまとめておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は、2022年5月13日時点の情報を基に作成しております。
この記事の目次[非表示]
- 1.職場での感染が増えている
- 2.オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策
- 3.エアロゾル感染への対策もお忘れなく
- 4.エアロゾル感染とは
- 5.基本的な感染防止策
- 5.1.マスクの着用について
- 5.1.1.1.マスク着用による効果
- 5.1.2.2.マスクの素材ごとの効果
- 5.1.3.3.マスクの着脱方法
- 5.2.ウイルスの除菌
- 5.2.1.1.人体に付着したウイルス対策
- 5.2.2.2.モノに付着したウイルス対策
- 6.最後に
職場での感染が増えている
国立感染症研究所が発表する「新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況等(2022年4月13日現在)」には、「感染場所として、20代では飲食店の割合は低下傾向にある一方、職場での感染が約6%と上昇傾向にある(全年齢では約3%)」と記述されています。
3月21日にまん延防止等重点措置が解除されたことにより、出社率を上げた企業が増え、結果的に職場での感染が増えたことが予想されます。
オフィスの出社率を上げる際には、オフィスにおける感染防止策について再度アナウンスすることをオススメします。
オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策
今年に入り変異株が猛威を振るったため、新型コロナウイルス感染症対策分科会や国立感染症研究所などが「オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策」を公表しました。
主な対策としては従来株のものと変化はなく、①出勤者数の削減および接触機会の低減、②従業員の体調管理、③マスクの着用、④共有部分の消毒などが推奨されています。
エアロゾル感染への対策もお忘れなく
今までの見解から一転、国立感染症研究所が「エアロゾル感染」を認める見解を示しました。
今春までは、「新型コロナウイルスの主な感染経路は飛沫感染と接触感染である」との見解を示していましたが、今年3月28日に公表した文書において、初めてエアロゾル感染について言及がありました。
なお、世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)などは昨春、主な感染経路として「エアロゾル感染」と「飛沫感染」を挙げ、「接触感染」は起きにくいとする見解を示していました。
エアロゾル感染とは
ウイルスを含んだ空中の微粒子を吸い込むことで感染する「エアロゾル感染」。
特に換気が悪い環境や密集した室内では、ウイルスを含む粒子が空中に漂う時間が長くなります。
そのような空間に一定時間滞在することで新型コロナに感染した症例が複数報告されています。
以前より部屋の換気などが推奨されていましたが、執務室や会議室などの換気について今一度確認することをオススメします。
厚生労働省は、「窓を使った換気を行う場合、風の流れができるよう、2方向の窓を、1時間に2回以上、数分間程度、全開にしましょう」と推奨しています。
また、消毒剤の空間噴霧については、WHO・CDC・厚生労働省ともに推奨されていません。
眼や皮膚への付着や吸入による健康影響のおそれがあり、現時点では薬機法に基づいて品質・有効性・安全性が確認された医薬品・医薬部外品はありません。
基本的な感染防止策
マスクの着用について
マスクの種類ごとの効果や着脱方法について改めて振り返りたいと思います。
1.マスク着用による効果
イェール大学などのグループが、2020年11月~2021年4月にかけて、バングラデシュで大規模な調査を行ったところ、マスク着用率の高い地域は感染率が11.6%低いことが判明しました。
さらに、米国海軍の調査によるとマスク着用によりクラスター感染のリスクが70%程度減少、タイの接触者調査においてもマスク着用者は感染リスクが70%以上減少した、と報告されています。
いつまでマスクを着用し続けるべきかという議論もありますが、効果の高い対策であることは間違いないため、引き続き着用し続ける方が安心だと思います。
2.マスクの素材ごとの効果
スーパーコンピューター「富岳」によるシミュレーション結果を表にまとめました。
※豊橋技術科学大学の実験値を基にレスキューナウが作成。
不織布 |
布 |
ウレタン |
フェイスシールド |
マウスシールド |
|
吐き出し飛沫量 |
20% |
18-34% |
50% |
80% |
90% |
吸い込み飛沫量 |
30% |
55-65% |
60-70% |
小さな飛沫に対しては効果なし エアロゾル感染は防ぐことが出来ない |
不織布マスク>布マスク>ウレタンマスクの順に効果が高いことが伺えます。
また、フェイスシールド・マウスシールドは、吐き出し・吸い込みともに飛沫量が未着用時とあまり変わらない数値となっています。
ただ、フィルター性能の高いマスク(不織布マスクなど)は、吸い込める酸素の量も少なくなり、酸欠や気温が高い日には熱中症などのリスクもあります。
これからの季節は、通勤時はウレタンマスクを着用し、オフィスなどの室内では不織布マスクに変えるといった使い分けがオススメです!
3.マスクの着脱方法
日本はマスクの着用率が非常に高いですが、正しい着脱方法まで実施できているでしょうか?
誤った着用方法により、顔との間に隙間ができてしまうと効果が限定的になってしまいます。
また、使用済みマスクの管理によっては、そこから感染拡大してしまう可能性も考えられます。
そのため、従業員様へきちんと周知徹底しましょう!
①プリーツ部分(折り重なっている部分)が下向きになるように広げます。
プリーツが上向きになっているとウイルスが溜まる恐れがあります。上下についてはノーズピースが入っているためわかりやすいですが、裏表についてはプリーツの向きをしっかり確認して着用してください。
②顔にマスクをあて、ノーズピースを鼻の曲線に沿って折り曲げ隙間を防ぎます。
顔に密着することを意識して、なるべく隙間がないようにノーズピースを折り曲げてください。
③ゴムひもを耳にかけ、プリーツを伸ばして顎下までマスクを広げます。
鼻から口、顎まで覆われていないと隙間からウイルスが侵入してきます。
④マスクを外すときは汚染面に触れないよう、ゴムひもを持ち外します。
ゴミ箱に捨てる時もゴムひもを持ったまま捨てましょう。マスクを捨てた後は、念のため手指を消毒することをオススメします。
ウイルスの除菌
ウイルスの除菌については、人体(手指、顔など)に付着したウイルスと、モノ(ドアノブ、机など)に付着したウイルスで推奨されている除菌方法が異なります。
1.人体に付着したウイルス対策
①手洗い
手指に付着したウイルスは、洗い流すことが最も効果的です。流水で15秒洗い流すだけでもウイルスの数は1/100になります。さらにハンドソープ等で10秒洗い、15秒流水ですすぐことで、ウイルスの数は1万分の1にまで減ります。
ハンドソープで10秒以上+流水で15秒以上かけて手洗いしている人は少ないのではないでしょうか?また、手のひらや甲だけでなく、爪、指、手首もしっかり洗いましょう。実は、爪下の隙間部分に菌が多数存在しているため、正しい方法で手洗いしないとウイルスが残ってしまいます。
②洗顔
ウイルスが顔に付着している場合もあるため、外出後は洗顔することもオススメです。人間は無意識に1時間で23回も顔に触れていると言われています。徹底した感染防止のためには、手洗い・うがいだけでなく、洗顔も実施しましょう。
③アルコール消毒
手洗いが難しい場合は、アルコール消毒も有効です。手指消毒用アルコールは、濃度70%以上のものが望ましいとされています。
手洗い同様に爪などに付着したウイルスまで消毒するため、指先を曲げて爪に消毒液がかかるようにアルコールを受け、手のひら・手の甲・指の間・指の背面・親指・爪(指先)・手首の順にすり込みを行いましょう。
また、ウイルスを死滅させるためには最低30秒以上すり込む必要があるため、十分な量のアルコールをプッシュしましょう。特に液状タイプはジェル状タイプと比較して乾くまでの時間が短いため、気持ち多めの量をプッシュした方が良いと思います。
2.モノに付着したウイルス対策
①熱水
80℃以上の熱水に10分間以上さらすことでウイルスは死滅します。耐熱性の高いものや食器類などは熱水で消毒することもオススメです。
②塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)
次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄めて拭くことでウイルスを死滅させることができます。テーブル・ドアノブなどの消毒に活用されることが多いですが、金属製のものは腐食する可能性があるため注意が必要です。
※次亜塩素酸ナトリウムで拭いた後は、必ず水拭きも実施してください。また、酸性のものと混ぜると危険な塩素ガスが発生してしまうため、利用・保管方法には十分留意してください。
③洗剤(界面活性剤)
台所用洗剤を薄めて利用することも出来ますが、家具用洗剤なども販売されているため、テーブル・ドアノブなどには家具用洗剤がオススメです。
④次亜塩素酸水
拭き掃除には有効塩素濃度80ppm以上、流水でかけ流す場合には生成されたばかりの有効塩素濃度35ppm以上の次亜塩素酸水を使うことでウイルスを死滅させることが出来ます。※次亜塩素酸ナトリウム同様、消毒後はきれいな布やペーパーで拭き取ってください。
最後に
除菌剤の種類が多過ぎて何を選べばいいのかわからない…と感じている担当者様は、「企業向け防災備蓄相談窓口」よりお気軽にご相談ください!
また、除菌剤ごとの特徴については、下記お役立ち資料も併せてご覧ください。