安全・衛生に寝るための 災害用毛布の選び方と社内宿泊の運用ルール
災害発生時に帰宅困難となり社内宿泊することが考えられます。災害用毛布は準備していても、どのように宿泊してもらうか具体的に決められていない企業が多いのではないでしょうか?
帰宅困難となった場合、オフィスという普段寝ない環境で休むことになります。災害時は体力も精神も疲弊しますので、少しでも快適な睡眠をとるなど疲労を減らす工夫が大切です。
この記事では、安全面・衛生面を考慮した社内宿泊について紹介します。
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衛生面に配慮した寝床の選定
ご自宅とオフィスでの大きな違いのひとつは、履物です。オフィスは基本的に土足の場合がほとんどかと思います。普段土足で過ごしている場所の床で寝ることが非常に多くなります。そこから舞い上がった埃等で、どうしても風邪やインフルエンザ、ノロウイルス等々、感染症が流行することがあります。
そのため、できるだけ埃を吸わないような状態で寝られるように工夫しましょう。具体的には会議室の机やソファー、椅子の上など、床から高い場所で寝るようにできるといいです。床から高い場所をたくさん確保するのは難しいので、実際は床で雑魚寝せざるを得ないかもしれません。そういった場合でも、マスクを着用して寝るなど、できるだけ飛沫や粉塵からの保護ということを意識してください。
就寝場所に物が落ちてくるリスクを避ける
寝てる時は人間が最も無防備になる瞬間です。オフィス家具や備品等の積載物に転倒防止がされていない場合は余震で物が倒れてくる可能性があります。
おそらく就寝時には、既に倒れたものについては片付けられていると思いますが、その際元の場所にそのまま戻すのではなく、高い場所に設置し直すことは避けてください。低い所に置いたり、就寝スペースとは別の場所にまとめて置いたりしましょう。
設置場所を動かせない場合は人を動かし、余震で物が倒れてきても大丈夫な所で寝ていただくということを十分ご検討ください。
見張りを立てて安全維持する
状況によっては交代で見張りを立てることも検討してください。特に停電している場合には、オフィスのセキュリティが全て無効になる可能性があります。例えるならば、鍵が開けっ放しの家で寝るようなものです。
他にも、就寝時に何か起きた場合の被害を最小限に抑えるという目的もあります。例えば余震で電線がショートして出火する可能性や、停電中に物が転倒した拍子に電気コードが引きちぎれ、夜中電気が回復した場合に通電火災を起こす可能性もあります。全員が就寝しているとそういった二次的災害への反応が遅れ、気づいたときには手遅れとなる可能性もあります。
見張りと聞くと大袈裟に感じるかもしれませんが、そういったことが起きないように1人1時間交代で見張りを立てるなどは、社内宿泊時の安全対策として有効と考えています。
社内宿泊の寝具は布製毛布がおすすめ
なお、寝具に関しては、基本的には圧縮毛布やフリース毛布と言われる布製の毛布で就寝することをおすすめしています。
いわゆるアルミシートとかアルミブランケットと言われてるアルミ製のシートも良い製品ですが、社内宿泊の就寝時というシーンにおいてはおすすめしていません。
アルミシートは通気性が高くありませんので、寒い時に包まって寝ると体温と冷気との差で結露し、服を濡らして余計寒くなってしまうということもあります。音についても、毛布と比較するとどうしてもカサカサ音がしますので、音が気になり休みにくいという点もあります。
※帰宅支援用にはアルミブランケットが適しています。ぜひ目的に合わせてお選びください。
「寝る」ということにフォーカスすると布製の毛布をおすすめしますが、なかなか保管スペースがなくて備蓄するのが難しいという場合には、従業員に各自ひざ掛けの持参を呼びかける等の代替策で乗り切るというのも一つ重要かと思います。
社内宿泊時をイメージして安全・衛生に寝るための備えを
内宿泊時の対策は、毛布の選定以外にも衛生面、安全面の配慮が大切です。ぜひこの記事を参考に、社内宿泊の運用ルールを検討してみてください。
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